補聴器の両耳装用
補聴器は両耳につけることで、より「自然に」、より「バランスよく」音を聞くことができます。補聴器を両耳装用するメリットについて見てみましょう。
補聴器の両耳装用
音が聞こえるとき、左耳からの音情報は主に右脳に、右耳からの音情報は主に左脳に伝達されます。そして、左脳と右脳にバランスよく音情報が届くことで、左右の脳が協力してすぐれた能力を発揮します。たとえば、多少騒がしい場所でも周囲のさまざまな音の中から話し相手の声を識別できる、と言う能力です。そんな脳の働きを生かすためにも補聴器を両耳につけることは有効だと言えます。より快適な聞こえを得るためには、左右の耳でバランスよく聞くことが大切なのです。
両耳装用のメリット
補聴器を両耳につけると、片耳につけた場合に比べてどんなメリットがあるかを見てみましょう。
- 騒音の多い場所での言葉の聞き取りを改善します。
- 音量を小さめに設定でき、耳への負担やストレスを軽減できます。
- 音量を小さく設定できるので、ハウリング(ピーピー音)の発生を少なくします。
- 片耳だけではCICタイプなど小さなサイズの補聴器が使えない場合でも、両耳に装用することで補い合うことができるので、使えるようになる場合もあります。
- 音の方向感覚がつかみやすくなり、後方から接近してきた車の音に気づくことができるなど、日常生活の中での危険を回避することにもつながります。
- 音の広がりや奥行きが増し、立体感のある豊かな聞こえを楽しむことができます。